チルチンびと 「地域主義工務店」の会

私は、今まで木をはじめとした自然素材を使い、手作りの心地いい健康な住まいを建てることに取り組んできました。

今、熟練した技術ある職人さんの高齢化や、そして建物の簡易化が進み、技術を生かす機会が乏しく、こだわりを持った職人さんが少なくなってきています。

このままでは、本当に癒される住宅が、施工できなくなってしまいます。

私たち作り手が質に目を向け、その良さを勉強し、建てる方に伝えてわかっていただき、 そういう住宅をひとつでも多く受注して作っていかなければ、地域に根ざした思いを持った職人さんは消えていってしまうし、 また育ってきません。

技術とデザインの融合
撮影:相原 功

せっかく建てても、その後修復もできなくなってしまいます。

良さをわかって建てる。
良さのために技術を磨く。

単純ですけど、 そういう流れをきちっと作って、まちがいのないあたたかみのある家づくりにそれをつなげ、循環させていかなければなりません。
いやされる住宅のために、職人の心意気や思いの入っている住宅を、 これからも、ひとつでも多く作って、これからの時代に伝承していきたいと思います。

チルチンびと「地域主義工務店の会」の基本的考えは、その理想にとても近く、 今私が目指しているものを、より確かなものにするため、この会に加盟し、努力していくことにしました。

柔らかな色使いが、住む人へ安心感を与えます。
撮影:相原 功
チルチンびと 「地域主義工務店」の会

チルチンびと「地域主義工務店」の会の基本的な考え方

住まいは、本来それぞれの地域の風土に深くかかわりながら、長い時間の流れの中で作られてきた文化の『かたち』です。
一方、現代社会におけるさまざまな変化に即した 「新しい住まいの『かたち』」をも求めなければなりません。

明日への新しい住まい」をめざすとき、 技術的な向上はもちろんのこと、環境問題などに対する視野をひろげる努力を積極的に行っていく必要があります。
チルチンびと「地域主義工務店」の会とは、 チルチンびとが提唱する「地球に根ざす木の家づくり」を通して地域循環型社会に貢献する工務店の組織です。

その基本的な考え方は、産地の明らかな素材で、設計者、工務店、大工、職人の顔が見える、安全で良質な木の家づくりの実現です。 これは、地域に根ざした住文化の新たな創造なのです。
本物の木の家』を建てたいと願っている生活者(消費者)と地域工務店が結びつき、 協力し合っていく道をめざします。