今、洗面台がおもしろい
私は、手がけたひとつひとつの住宅で、住まい手に合うハンドメイドの洗面を作ることが好きです。
その人の好みを想像しながら、推しはかりながら考えていく私からの、ひとつのメッセージでもあります。
どんなタイルにするか、ボウルはどんな色や形にするか、合う水栓は?…など、出来た時の住まい手の顔を思い浮かべながら、作りこんでいく。
私が、子供の頃に感じたなつかしいタイルのあじわいを糸口に、そこにしかない洗面台を生み出そうと思う。
手や顔を洗い、日常使うものだから、お気に入りの洗面台ならば、愛用のコーヒーカップを使いこむように、時間がたてば親しみとかなごみが生まれてくる。
10年、20年経った時、家族にとってどんな洗面台になっていくのか、その時どんな表情を出してくれるのか、それは私のねらいどおりなのか、楽しみにしています。