上棟式の日
上棟の朝は、心も体も緊張します。
今まで無かったものが、姿をあらわすことと
作業の安全への心配からです。
木造の骨組みを、一つ一つ土台から
柱、梁、棟、母屋、垂木、野地板、屋根まで
美しいフォルムが、大工さんの高い技術で
出来上がるのです。
少しの妥協も許さず、正確に建てあげるのです。
それは、非常に美しいことだと思うのです。
出来上がったものを見ると、すがすがしく思います。
几帳面な職人気質の結晶だと、そのつど思います。
設計したものが、大工さんみんなの協力で
形になるのです。
ありがたいことです。
作業の流れを①~⑱に簡単に示します。
全て見てください。
①土台を据えてあります。
②柱を立てます。
③梁を据え付けます。
④柱、梁、羽子板ボルト等金物をセットして
しめつけます。
⑤カスガイで留め、小屋束を立てます。
⑥垂木がのる水平材母屋をカスガイで
セットします。
最後に棟木をのせ、木造の骨組みが完成します。
これを上棟といいます。
棟があがることで、家の形が整い完成した喜びが
上棟式につながってゆきます。
⑦母屋の上に垂木をはわせます。
⑧風圧で屋根が飛ばないように、しっかりと
くら金物を垂木にまきつけ梁に固定します。
⑨しずおか優良木材を証明するSwoodのシールです。
県産材の証明です。
⑩地産地消の富士山檜輝を使用しています。
⑪県産材の杉の梁です。
⑫垂木を終わると、垂木の小口に
破風板を張ります。
⑬屋根に張る厚み15㎜の杉の野地板です。
⑭杉の野地板を一枚一枚ていねいに釘留めしてゆきます。
どこでもベニヤ板を張ることが多いのですが、私の
ところでは、耐久性、通気性、結露防止を考え
杉野地板を選択しています。
⑮屋根いっぱいに野地板を張り終えました。
⑯張り終えた野地板の上に防水材ルーフィングを
水下から敷きます。
⑰ルーフィングの上から木摺りを打ちます。
後日、直角方向に瓦をとめる瓦棒を打ちます。
木摺りも無垢材です。
もし瓦から雨が侵入した場合、木摺りの隙間から
雨がスムーズに流れるためです。
⑱上棟日の作業を終了しました。
上棟がけがも無く、問題点もなく終わり
ホッとしました。
大工さん、職人さん、みなさまのおかげです。
感謝してやみません。
改めて、大工さんの技は、たいしたものだと
つくづく思っています。