建て主さんの思いをひとつひとつ積み上げて
富士山のきれいに見える御殿場で、11月12日、13日建前をしてきました。
チルチンびと仕様の建物として、住まい手と作り手の健康そして
地球環境に配慮して合板や新建材は使わず、国産材木だけで、
建て方をおこないました。
通常一般的には、耐震等級3にすると2階床、小屋は、床剛性を保つために
構造用合板を使用します。
私は構造用合板を使用しないので、厚み30mmの杉板を床梁にからめ
斜め張りして、水平剛性を確保しています。
建て方のとき、合板のいやなにおいもせず、木の香りのなかで
気もちもいいです。
ご近所の方も見に来て、「今はこういう木をふんだんに使って
がっちり建てている家が少なくなってきたんだよね」と
「こんな家がいいね」と言ってくれました。
建前をすることは、建て主の思いを木材と一緒にひとつひとつ
積み上げていくものだといつも感じています。
この現場は国産材だけの木材を使用して、合板もいっさい使用しないで建てます。
作業していても、なにげなく目をむけると、杉の梁のやさしい木目に誘われます。
今は、むきだしになっている杉の梁は、天井の裏にはいって
見えなくなってしまいます。
なにかもったいない気もします。
いとおしくて、今度は杉の梁の表しの設計もしていこうと決めました。
床の剛性は構造用合板を使わず、杉の厚み30mmの板を斜め張りにし
水平構面を保ちます。
建て主さんが、木のよさを本当にわかってくれているからこそ、
こういう家を建てることができるのだと、私は感謝しています。
木の表面にうきでる木肌がなんともいえない、ぬくもりを感じます。