外壁の色

建物は 、一つ一つの 建築材料の 色の集合体で 成り立っています 。色の種類、色のバランス と コーディネートの仕方 で 建物の感じ方も大きく違ってきます。 それによって建物評価の良し悪しも変わります 。建物に初めて出会うのは 形と外壁の色です 。それによってその建物の 印象が決まります。 それだけに 外壁の色を選ぶのは重要なことです 。針の穴を通すぐらいに 細やかな神経を使い 繊細にかつ慎重に そんな思いで色選びをします。

自分の感覚がしっかりしていれば いろいろな色の中からその環境にあった 色を選ぶことができます 。春夏秋冬 。晴れた日や 曇った日 、

雨の日 を 想像しながら 青空に映える色、 どんより曇った日の落ち着いた色、 雨に濡れて優しくなる色 、夕焼けに染まって変化する色 、いろんな状況を考えながら 、そこに何回も足を運び 、足場越しに 塗装サンプルを見続けました 。見続けるとその中の一つの色のサンプルが 目に馴染んできました 。それが決め手となります。建築主にそのサンプルを見て確認してもらい 外壁の色を 決めました。

外壁のサンプル

ファッションでも 、料理の 盛りつけでも 、建築の色でも 、化粧でも、 どんな時も色を コーディネートする場合ブルーベースと イエローベースに 別れます 。 服装でも ブルーベースでまとめれば スッキリして 気持ちよく見えます 。イエローベースでまとめれば、 あたかく淡くやさしく見えます 。 どちらか一方でコーディネートすれば 統一感が出て 誰が見ても よく見えると 思います。 自然界もその配色になっています。動物の姿も ブルーベースと イエローベースに別れます 。 それが自然の 摂理に なっていて それを変えると 滑稽でおかしくなります。 イエローベースか ブルーベースか どちらかで コーディネートすれば 良く見えます。 例えば イエローベースにブルー ベースの色を加えると 違和感が 出てきます。 その見極めが大事です。

ブルーベースで 考える人 。イエローベースで 考える人 。それが曖昧な人 。感覚が持てない人 。人それぞれです。 感覚がなければ 美術品やいろんな良いものを見ながら 感覚を養うこともできます 。また 自然の色の美しさを見る事も重要です。

私の場合は どちらかと言うと イエローベースで 色を 決めて行きます。

暖色系の色や 淡い 優しい色が 好みで 建築の色をコーディネート していきます 。外壁の条件として 自然味のある色 、 青空が似合う色 、周囲の景色に溶け込む色 、それでいてなんとなく個性のある色 、植栽が際立つ色 、淡く温かみのある色 、まわりの引き立て役になる 色 、誰にでも好かれる 公約数の色 、何年経っても じゃまにならない あきない色

仕上がって決めた色は そこにしかない 独自の 色です 。そして、建築主と一緒に決めた 色を楽しめたら 最高です。

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