床を強くして家を守る

今まで 、床や屋根の 強さは あまり 重要視 されて きませんでした。 耐力壁の 強さ、 柱の引き抜き 、壁のバランスなど は 建築基準法 に規定されていますが、 床の強さの 規定は 記述 にありません。 でも、床の剛性は 、木造住宅の耐震性には重要な役割を果たします。 役目としては 地震力を耐震壁に 伝えます 。また、 地震に耐える 壁のバランスは、床の強度が十分 あることで 保たれます。 床が変形したりすると、 建物がねじれ耐震壁 に うまく伝わらず、 倒壊する 危険があります。

2階の梁

一般的に床の強さを高めるには 3点あります。            梁と梁の交差部に 斜めに火打梁をいれる。           床を 認定を受けた 、合板 ボードで はる。            工法認定の無垢板張り      以上を単独 、または複合したり しながら、下階の壁の配置をふまえ、 強度計算をして 安全を 立証します。

2階の床に杉無垢ボード

私は、床については 、 一般的に使われている 接着剤 など で固められたベニヤ合板などで施工しません。 体と 環境にやさしいもの 、なるべく無垢材を使って建てたい 理念があるからでです。 2階部分の床は、 認定を受けた 厚み28 mm の 杉の無垢ボードと 火打梁を 併用して 設計します。 一般的には新築する際は屋根部分は 合板です。 私は無垢板を 使用したいので 杉板を 屋根面に 45度に斜めに はります。 そうすることで 、屋根の剛性を確保します 。

屋根材を斜めに張っている

屋根は、直接環境に影響される部分です。 直射日光を受け、風雨にさらされ、日動、季節の温度差に 影響されます。 一番ダメージを 受けます。 長年、 住宅建築に携わっていて 、わかったのは 屋根面が、 一番 腐食したり損傷する のが多い事です。

屋根面杉板斜め貼り

直射日光に熱せられ、 凍りそうな冬の寒さ 、それでも 屋根材は 、ある程度 、耐える材料で できていまが 、その下地に関しては、 耐えられる 材質になっていないのが 、現状です。 私は何件も、 朽ちた屋根の合板を見てきました。 下地が腐ると、 屋根材を はがさないと、 直しようがないのです。 大幅な 費用が、かかってしまいます。 温度差により、 結露したり 、蒸れたり 長期にわたって それを繰り返した 結果です。 その反面 、昔ながらの 無垢の杉板の 屋根下地は、傷んでいません。 以上のことから、 私は、屋根に、無垢の杉板を使用します。

家を 大事に 長く 持たせたいなら 床、屋根下地は 無垢材がいいと 思います。

水平構面は 大切です。 地震に対して 重要な働きをします。 いくら耐震壁が 多くても、床が強くなければ、耐震性は乏しくなります。 家を建てる時は 、あまり知られていませんが、 床や屋根の材料にも 気を配り、 床の剛性にも 、目を向けてほしいと 思います。

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